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[痒み」について(前編)

2021/05/19

皆様こんにちは。
本日は「痒みについて(前編)」というテーマで、明らかになってきた痒みのメカニズムや治療法について順天堂大学大学院環境医学研究所所長 高森建二先生のお話をします。

痒みとは生体防御反応の一種であり、痒みが内臓疾患の症状の可能性もあるそうです。
長年にわたり、痒みも痛みも感覚を伝える神経線維が同じで、刺激が弱ければ「痒み」強ければ「痛み」になると考えられていましたが、現在では、「痒み」と「痛み」は神経経路を伝わる独立した感覚であると認識されています。
「痛み」同様、皮膚に異物がついて「痒み」を感じると、皮膚を掻いて取り除こうとする「掻痒」は生体防御反応であると考えられています。
皮膚の一番外側、つまり表皮の最上層である「角層」の構造は、外界からの刺激や異物の混入を防止するため、角質細胞がレンガ状に十数層に積み重なっており、皮膚の水分保持のため、表面を皮脂膜という油の膜が覆っています。
加齢や空気の乾燥、洗い過ぎになどにより、角層の水分が失われると、「ドライスキン」という乾燥した肌になり、カサついて痒くなるということになりますが、痒みの原因の多くは、皮膚にあります。
皮膚表面を覆う皮脂膜や角質細胞の隙間を埋めているセラミドなどの角質細胞間脂質が減少すると角質の水分量が少なくなり、レンガ状の構造が維持できなくなり、保湿機能の維持ができなくなります。
図1のように電子顕微鏡で皮膚表面を見ると、健康な肌は細胞同士が隙間なく密着しているのに対して、ドライスキンでは細胞間に明らかな隙間が確認できます。
ドライスキンは「アトピー性皮膚炎」の元凶で、アトピー性皮膚炎の場合、わずかな刺激でも痒みを誘発する上、通常の痒みと異なり、掻き過ぎると痛くなり、掻くのをやめるということがなく、掻けば掻く程、痒みが増すため、掻くのをやめられなくなるというのが特徴だそうです。
痒くて掻けば掻く程、皮膚のバリアが壊れ、刺激に対し敏感になり、また痒くて掻いてしまうという「負のスパイラル」が生じます。
皮膚が乾燥すると痒くなるメカニズムについてですが、皮膚感覚を伝える神経線維のうち、痒みを伝達するのはC繊維で、表皮の大部分を占める角化細胞(ケラチノサイト)にはC繊維を伸ばす「神経伸長因子」とその逆の作用を持つ「神経反発因子」が存在しています。
図2のとおり、健康な肌は神経反発因子が優位でC繊維は表皮と真皮の境界までにとどまっていますが、ドライスキンになると、神経伸長因子が優位になり、C繊維が表皮内の角質直下まで侵入、増殖します。
これは皮膚バリア機能の低下を警告するための反応だと考えられていて、この時、痒みの閾値も低下し、僅かな刺激にも痒みを感じやすくなります。
「バリア崩壊の警告」であるドライスキンの痒みに対しては、C繊維の表皮内への侵入に対する抑制効果がある「保湿」を行う必要があります。
国立成育医療センターによると、親がアトピー性皮膚炎の新生児に対して、生まれた直後から毎日、保湿剤を塗布した結果、8か月後のアトピー性皮膚炎の発症率が塗布しなかったグループより30%低かったという結果が報告されているそうです。
アトピーの素因があったとしても、まだ症状発現が認められない出生直後の段階から、保湿剤を塗布し続けることで、皮膚のバリア機能の維持、アトピー性皮膚炎の発症抑制効果が期待できるということを示しています。
またアトピー性皮膚炎に対して紫外線照射という方法もあります。
本来、皮膚に悪影響を及ぼすとされている紫外線ですが、神経反発因子のセマフォリン3Aの生成を促進し、表皮に伸長しているC繊維を皮膚まで退縮させる作用があることが判明し、有効と考えられています。
急激ではなく、体を徐々に慣らしていくような「日焼け」がよいそうですが、普段の生活に日光浴を取り入れることが痒みの軽減には有効なのだそうです。

本日は「痒みについて(前編)」というテーマで高森先生のお話をさせて頂きました。
健康な肌とドライスキンの違いについて、大変、興味深い内容でしたが、次回の後編では「痒みの種類」などを中心にお話します。



[痒み」について(前編)
[痒み」について(前編)
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