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歯科

小児がん治療と治療に関わる歯科領域での合併症について

2018/03/03

今回は国立成育医療研究センター 感覚器・形態外科部 小児歯科・矯正歯科 金沢英恵先生の小児がん治療と治療に関わる歯科領域での合併症についてお話をします。
現在、小児がん経験者は全国で推定5万人以上いる言われているそうですが、近年、診断・治療の進歩により、80%の患児が長期生存を期待できるようになり、成人期を迎える人も着実に増えているそうです。生存率の向上の一方で、治療に関わる合併症が問題となっており、小児期の慢性疾患として長期的フォローアップが重要だとしています。
歯科に関わる合併症は化学療法や放射線治療により口内炎、口腔乾燥、味覚障害、歯肉出血、う蝕、歯周病など治療中から発症します。
アメリカ国立がん研究所によると口腔合併症の頻度は高く、化学療法を行う患児の40%、造血幹細胞移植を行う患児の80%、放射線治療を行う患児の100%に併発すると報告されているようです。
また化学療法では免疫力低下によりカンジダ症に罹患しやすく、舌が黒褐色になる黒毛舌(図1.こくもうぜつ)を併発することもあるようです。
また、治療のストレスによる口唇の咬傷の他、小脳腫瘍などの脳幹部に発症した腫瘍の手術については、伏臥位(ふくがい)つまり、うつ伏せ状態で長時間に及ぶことから、舌がうっ血し腫脹するため、上気道閉塞から呼吸困難となり気管切開を行ったり、舌咬傷などの弊害が生じる可能性があるため、術中はマウスピースを併用することで解消できるようです。
また、化学療法や放射線治療の副作用により摂食ができなるなると、咀嚼による唾液分泌が不十分となり、かえって口腔内環境が悪化することからブラッシングが重要になるとのことです。
また50Gy(グレイ)以上の放射線治療やビスフォスフォネート製剤の使用により顎骨壊死を合併することで観血処置ができなくなることもあるため、がん治療前に、う蝕処置、生え代わりで揺れている乳歯は抜歯を行うとのことです。
また、口内炎の発症が予測される特定の抗がん剤(アルケラン、エンドキサン、メソトレキセートなど)を使用する造血幹細胞移植や化学療法には「クライオセラピー」という冷却療法を行うそうです。
これは、両頬と顎を冷却シートで覆った上で、抗がん剤投与開始30分前から投与終了2時間後まで口に氷片を含み口腔内を冷やすことで、抹消血管が収縮する結果、粘膜細胞に取り込まれる抗がん剤を減らす効果を期待するというものだそうです。
また、乳歯は母胎内で形成され2歳頃には生え揃いますが、ほぼ同時期に永久歯の歯胚(しはい)も形成されます。
5歳児頃の乳歯列のレントゲン写真では、すでに永久歯の歯胚が確認できます。(図2.アルファベッドは乳歯、数字は永久歯の意味)
このように永久歯の形成期に化学療法や放射線治療、造血幹細胞移植を受けると永久歯の歯胚形成が阻害され、歯根が短く(短根歯)なったり、小さいなどの形態異常(矮小歯)、歯胚が形成されない(先天性欠如歯)など、小児がん特有の晩期合併症(晩期障害)が生じるようです。
このような合併症から、咀嚼障害、発音障害、歯列不正、審美的障害という日常臨床で遭遇する問題が生じるため、横紋筋肉腫などの表在性腫瘍に対する電子線治療を行う場合、歯の形成阻害に配慮し、放射線遮蔽器具で降雨空内を覆うなどの対策を行っているそうです。

小児がん治療と治療に関わる歯科領域での合併症について
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