ブログ
Blog
正常咬合の概念について
2023.09.06
歯科皆様こんにちは。
正常咬合は乳歯列期、混合歯列期、成長が完了した永久歯列期別に異なりますが、本日は永久歯列期での正常咬合における概念についてお話します。
代表的な概念としてHellmanとFrielの説、Angleのline of occlusion 、AndrewsのThe six key to normal occlusionなどがありますが、いずれも形態学的特徴を示す理想咬合ともいうべきもので、矯正歯科治療の治療目標としての正常咬合を示しています。
また、これらの概念における正常咬合としての要件は満たさないものの、成長期には成長や発育過程を示すもの、地域によっては正常咬合として認識されものもあり、これらを概念的に5つの分類にしています。
1.仮想正常咬合(hypothetical normal occlusion)
理想咬合と同義であり、すべての条件が理想的に揃った状況で、上下顎の歯が最大限の機能を発揮できるような理想的な咬合状態をいいます。
2.典型正常咬合(typical normal occlusion)
それぞれの集団や民族などでの典型的な形態を持つ咬合状態をいいます。
3.個性正常咬合(individual normal occlusion)
個体ごとに異なる条件下で獲得できる正常咬合で、矯正歯科治療での治療目標とされる咬合状態をいいます。
例えば、不正咬合の改善のため第一小臼歯を4本抜歯後、適切な排列と咬合接触状態が得られている様な咬合状態がこれに相当します。
4.機能正常咬合(functional normal occlusion)
正常咬合としての形態的な要件は必ずしも満たしてないが、咀嚼、発音、嚥下、呼吸などは正常に機能しており、機能的に正常な咬合状態をいいます。
5.暦齢正常咬合(chronological normal occlusion)
正常咬合としての形態的な要件は必ずしも満たしてないが、年齢に応じた正常咬合で、乳歯列や混合歯列期において生理的に問題のない正常な成長発育の段階の1つとして現れる咬合状態をいいます。
本日は正常咬合の概念についてお話ししました。正常咬合の概念は一つではなく、多様であることをお伝え致しました。
監修者】
矢澤 貴(やざわ たかし)
【略歴】
東京都渋谷区生まれ 成城中学・高等学校(東京都新宿区)卒業
1989年 3月 日本歯科大学 生命歯学部 卒業
1989年 6月 同大学 臨床研修医 着任
1990年 3月 同大学 臨床研修医 修了
1991年 9月 磯貝矯正歯科医院(埼玉県八潮市)勤務
2016年 1月 藤城矯正歯科(東京都世田谷区)勤務
2017年12月 半蔵門スマイルライン矯正歯科(東京都千代田区)開院
2023年 4月 日本歯科大学 生命歯学部附属病院 矯正診療科 臨床講師 着任
【在籍・所属】
日本歯科大学 生命歯学部 附属病院 矯正診療科
日本矯正歯科学会 認定医
東京矯正歯科学会
甲北信越矯正歯科学会
米国矯正歯科学会