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口腔内カメラを活用したオンライン診療の可能性について
2022.01.22
未指定皆様こんにちは。
新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で、各医療機関では患者数が減少し収益に大きな影響を与えています。
患者さんの受診控えが続く中、打開策の一つとして、「オンライン診療」を検討する歯科医院が出現してきています。
今回は「歯科医療におけるオンライン診療の実際と可能性について」というテーマで、「株式会社アイリッジ」とインターネットを活用し歯科医療・ヘルスケアビジネスを展開している「株式会社メディカルネット」が共同開発した業界初となる口腔内カメラを活用したオンライン診療サービス事業についての取り組みについてお話します。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、医科ならびに歯科では来院患者数が減少し収益が悪化していることが様々な調査で明らかになっています。
株式会社メディカルネットが、歯科医師を対象に、緊急事態宣言中~解除後の2020年4~7月の間、3回にわたり緊急事態宣言中~解除後の医院経営に関するアンケート行った結果、歯科医院においても新型コロナウイルス感染拡大による影響が大きいという結果が出たそうです。
全体の半数以上が4月初旬の緊急事態宣言前から患者数が減少していると回答し、5月中旬の緊急事態延長後には全体の9割に達したようです。
7月上旬の緊急事態宣言解除後も患者さんの受診控えは続き、全体の7割が患者数減少と回答しています。
図1のとおり診療内容別で比較すると保険診療を行っている歯科医院にて患者数の減少が顕著に表れていて、
今後もしばらくこの傾向は続くと予想されます。
こうした中、WITHコロナ時代の新たな歯科診療スタイルとして注目されているのが「オンライン診療」です。
厚生労働省は2020年4月、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策の特例措置として、この「オンライン診療」を容認したことで、医療機関だけではなく一般の人たちにも関心が高まったきっかけになりました。
様々な処置を必要とする歯科医療においては「オンライン診療」自体、現実的ではないと思われがちですが、先程のアンケートの結果、図2のとおり7月上旬の緊急事態宣言解除後、全体の5.9%の歯科医院が電話を主とした「オンライン診療」を実施しています。
この様な動きの中で、2018年より「株式会社アイリッジ」と「株式会社メディカルネット」は口腔内カメラを活用したオンライン診療サービスの共同開発に踏み切りました。
このサービスは、図3のとおり歯科用口腔内カメラとスマートフォンによるビデオチャットを組み合わせた方法で、患者さんは事前に支給された歯科用口腔内カメラを自身で操作しながら、歯科医師の指示により口腔内の状態を撮影するという方法です。
画像はリアルタイムで自動送信され歯科医師は口腔内の状況を把握しながら診療を行うことができます。
さらに2021年、矯正歯科分野での実証実験も開始したようです。
矯正治療は、通常、月1回の通院で、矯正装置装着後、装置の調整や口腔機能チェックを行います。
経過観察や急患対応など診療内容によっては、通院の必要性がない場合もありますので、「オンライン診療」では、その必要性の有無が判断できます。
この実証実験により、通院回数を減らすことができたことで、患者さんの反応はよいという結果が出たようです。
このことから、コロナウイルス感染症の拡大時期だけではなく平時に戻っても、また海外出張などで受診が難しい場合にも対応ができるということが言えます。
オンライン診療の場合、触診や打診など生体からの反応を把握ができないため、対面診療とは異なり限界があることは否めませんが、動画による視覚情報が得られることで、従来の電話による「オンライン診療」より、有効な手段と言えそうです。
さらに、患者さんは自宅という非常にリラックスできる環境で受診できるため、対面診療よりコミュニケーションが向上するという効果もあるようです。
このサービスではブラッシング指導、口腔筋機能療法、抜歯後や補綴物装着後の経過観察、摂食時の動画などによる義歯装着時の機能状況の把握、ストレッチやマッサージなど運動療法の確認など、一般歯科における様々な場面でも活用できるのが利点と言えます。
現在、β版の提供に向けた準備を進めているそうで、各歯科医院と患者さんから、その反応をフィードバックし、サービスと機能を拡充させた上で、できるだけ早期の製品化を目指しているそうです。
また対面受診しなくても、サポートが受けられる遠隔健康相談サービスの開始も検討しているそうです。
このようなオンラインによるサービスと対面診療をうまく組み合わせることで、より効率的な診療体系の確立を目指しているそうです。
本日はWITHコロナ時代の新たな歯科診療スタイルとして2社が共同開発したオンライン診療についてお話をしましたが、今後は一般的に普及するシステムになると思います。
なお、当院でも現在のようにコロナウイルス感染症が拡大する以前から「オンライン医療相談」を導入しておりまして、手数料¥330(税込)となりますが当院のパソコンと遠隔で、ご自身の携帯電話のカメラを活用して頂き、手軽に歯並びのご相談ができますので是非とも「オンライン医療相談」をご利用下さいませ。



【監修者】
矢澤 貴(やざわ たかし)
【略歴】
東京都渋谷区生まれ 成城中学・高等学校(東京都新宿区)卒業
1989年 3月 日本歯科大学 生命歯学部 卒業
1989年 6月 同大学 臨床研修医 着任
1990年 3月 同大学 臨床研修医 修了
1991年 9月 磯貝矯正歯科医院(埼玉県八潮市)勤務
2016年 1月 藤城矯正歯科(東京都世田谷区)勤務
2017年12月 半蔵門スマイルライン矯正歯科(東京都千代田区)開院
2023年 4月 日本歯科大学 生命歯学部附属病院 矯正診療科 臨床講師 着任
【在籍・所属】
日本歯科大学 生命歯学部 附属病院 矯正診療科
日本矯正歯科学会 認定医
東京矯正歯科学会
甲北信越矯正歯科学会
米国矯正歯科学会