目立ちにくい
舌側(裏側)ブラケット矯正装置
(フルリンガルブラケット矯正装置)

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目立ちにくい舌側(裏側)ブラケット矯正装置
(フルリンガルブラケット矯正装置)
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目立ちにくい舌側(裏側)ブラケット矯正装置(フルリンガルブラケット矯正装置)

上下の歯とも唇側(表側)にブラケット矯正装置を装着する唇側(表側)ブラケット矯正装置(ラビアルブラケット矯正装置)に対して、上下の歯とも舌側(裏側)にブラケット矯正装着を装着して歯並びを整える矯正装置です。
付加装置として透明なアタッチメントを歯の唇側(表側)に接着する場合もありますが、装置が目立ちにくいため、周囲の人には気付かれにくく、装置の見た目による動的治療中の心理的なご負担は軽減されると考えます。

舌側(裏側)ブラケット矯正装置
(フルリンガルブラケット矯正装置)の
メリット

矯正装置が目立ちにくく治療中でも他人の目を気にしないで矯正治療を受けられる

付加装置として透明なアタッチメントを上下の歯の唇側(表側)に接着する場合もありますが、上下の歯とも舌側(裏側)にブラケット矯正装置を装着するため、装置が目立ちにくいことから、周囲の人に気付かれにくく、装置の見た目による動的治療中の心理的なご負担は軽減されると考えます。

上下顎前突抜歯症例、上の歯(小臼歯)だけの抜歯で済む上顎前突症例は舌側(裏側)ブラケット矯正装置(フルリンガルブラケット矯正装置)との相性が良い

歯はブラケットが接着している方向へ移動しやすいという特性があります。上下の前歯とも舌側(裏側)にブラケット矯正装置を装着するため、上下の歯(小臼歯)に抜歯スペースがあれば、上下の前歯とも引っ込めやすくなります。
また、舌側(裏側)のブラケット矯正装置は、マウスピース型矯正装置と同様、下の奥歯(大臼歯)を手前(前歯の方向)に動かしにくいため、下の歯(小臼歯)は抜歯する必要がなく、上の歯(小臼歯)に抜歯スペースがあれば、上の前歯は引っ込めやすくなります。
例えば、上下顎前突抜歯症例や上の歯(小臼歯)だけの抜歯で済む上顎前突症例は舌側(裏側)ブラケット矯正装置(フルリンガルブラケット矯正装置)との相性が良いと考えます。

舌側(裏側)ブラケット矯正装置
(フルリンガルブラケット矯正装置)の
デメリット

舌側(裏側)ブラケット矯正装置(フルリンガルブラケット矯正装置)は発音や嚥下、咀嚼などの舌の働きへの影響大きい

発音は口唇や舌、下顎の動きによるものですから、固定式の矯正装置や保定装置を装着することで、一時的な発音障害が生じます。
直接、舌が触れる歯の舌側(裏側)にブラケット矯正装置を装着する舌側(裏側)ブラケット矯正装置(ハーフリンガルブラケット矯正装置、フルリンガルブラケット矯正装置) の場合、発音や咀嚼、嚥下などの舌の働きへの影響は特に大きいと考えますが、1~2週間程度で軽減します。

唇側(表側)ブラケット矯正装置(ラビアルブラケット矯正装置)や舌側(裏側)ブラケット矯正装置(ハーフリンガルブラケット矯正装置)より治療費が高額である

歯の裏側(舌側)は起伏が大きくデコボコしており、歯の表側(表側)で揃えるために舌側(裏側)のブラケット矯正装置のワイヤーは複雑な形態をしており、装置の構造上、唇側(表側)ブラケット矯正装置(ラビアルブラケット矯正装置)よりも高度な技術が要求されるなどの理由から治療費は高額になります。
そのため、舌側(裏側)ブラケット矯正装置(ハーフリンガルブラケット矯正装置、フルリンガルブラケット矯正装置)のうち、上下の歯とも舌側(裏側)にブラケット矯正装置を装着する舌側(裏側)ブラケット矯正装置(フルリンガルブラケット矯正装置)の方が、下の歯の唇側(表側)にブラケット矯正装置を装着する舌側(裏側)ブラケット矯正装置(ハーフリンガルブラケット矯正装置)よりも治療費は高額になります。

付加装置として透明なアタッチメントを上下の歯の唇側(表側)に接着する場合がある

傾斜や捩れがある上下の前歯にエラスティックチェーンを装着する目的で、また上下の前歯の咬み合わせを緊密にしたり、上下の咬み合わせの前後的なズレを修正するためのエラスティック リング(顎間ゴム)が装着できるように、透明なアタッチメントを上下の歯の唇側(表側)に接着することがあります。

舌側(裏側)ブラケット矯正装置(フルリンガルブラケット矯正装置)の方が唇側(表側)ブラケット矯正装置(ラビアルブラケット矯正装置)よりも治療期間は長くなる場合がある

舌側(裏側)のブラケット矯正装置の方が唇側(表側)のブラケット矯正装置よりもブラケット間距離が短いため、細いワイヤーでも十分な矯正力が得られる反面、デコボコなどの歯並び状態によっては、歯並びを揃えるための硬くて太いワイヤーへの交換に時間がかかることから、歯の舌側(裏側)にブラケット矯正装置が装着されている舌側(裏側)ブラケット矯正装置(ハーフリンガルブラケット矯正装置、フルリンガルブラケット矯正装置)の方が唇側(表側)ブラケット矯正装置(ラビアルブラケット矯正装置)より治療期間が長くなる場合があります。
舌側(裏側)ブラケット矯正装置(フルリンガルブラケット矯正装置)は、上下の歯の表側(唇側)で歯並びを揃えるために、舌側(裏側)のブラケット矯正装置のワイヤーを複雑な形態に曲げる必要があり、特にブラケット間距離が短い下の前歯を揃えるのに複雑な形態にワイヤーを曲げる必要がある場合、治療期間がかかる場合があります。
また、舌側(裏側)のブラケット矯正装置は舌への違和感などを軽減するため、唇側(表側)のブラケット矯正装置のブラケットサイズより小さく設計されているため、傾斜や捩れた歯幅の大きい上の前歯を改善するのに、ブラケットとワイヤーは1点で接触するため、治療期間がかかる場合があります。

ワイヤーを使わないマウスピース型矯正装置(インビザライン、アソアライナー)

歯の表面にブラケット矯正装置を接着し、ワイヤーを装着する固定式のブラケット矯正治療に対して、取り外しのできる透明なマウスピースをお口に嵌め変えながら、少しずつ歯を動かし歯並びを整える矯正装置です。
インビザラインの場合、歯の唇側(表側)にアタッチメント(乳白色の光で硬化する突起)を接着する場合もありますが、装置が目立ちにくいため、周囲の人には気付かれにくく、見た目による治療中の心理的な負担は軽減されると考えます。
なお、ブラケット矯正治療でも金属アレルギーの方へのご対応は可能ですが、マウスピース型矯正装置ならアレルギー症状が出る心配は全くありません。
ただしマウスピース型矯正装置は取り外しができる反面、破損や紛失したり、インビザラインの場合、治療途中で歯に被せ物をして合わなくなった場合、再製が必要になります。
ブラケット矯正装置より適応症例が狭いため、ワイヤーによる矯正装置と併用したり、治療開始年齢もほぼ永久歯列が完成してからになります。
当院では様々なマウスピース型矯正装置の中でも、インビザラインとアソアライナーをご提供しております。

舌側(裏側)ブラケット矯正装置(フルリンガルブラケット矯正装置)に向いている方

舌側(裏側)ブラケット矯正装置(フルリンガルブラケット矯正装置)に向いている方
  • 仕事柄や会社規約などで唇側(表側)ブラケット矯正装置での治療ができない方

    接客業や営業、タレント、アナウンサーの方など対面やTV関係のお仕事をされている方や、航空会社など社内規定により歯の表側に矯正装置による治療ができない方に向いていますが、一時的な発音障害が生じる場合があります。

  • 周囲の人に気付かれないで矯正治療したい方、矯正治療をしたいけど見た目を気にされて悩んでいる方

    付加装置として透明なアタッチメントを歯の唇側(表側)に接着する場合もありますが、マウスピース型矯正装置や上下の歯の舌側(裏側)に装着する舌側(裏側)ブラケット矯正装置(フルリンガルブラケット矯正装置)は、装置が目立ちにくいため周囲の人には気付かれにくく、装置の見た目による動的治療中の心理的なご負担は軽減されると考えますので、是非ご検討下さい。

  • 上下顎前突抜歯症例や上の歯(小臼歯)だけの抜歯で済む上顎前突症例に該当する方

    ご自身で本症例に該当すると思われる方、またかかりつけ歯科医院などで本症例に該当するとご指摘をされた方、まずはお気軽にご相談下さい。

●矯正治療に伴う一般的なリスク・副作用

  • ・公的健康保険適用外の自費(自由)診療となります。
  • ・矯正装置装着後は違和感、不快感、痛みなどが生じることがありますが、数日から1、2週間で慣れるのが、一般的だと考えます。
  • ・歯の動き方には、個人差があるため、予定していた動的治療期間が長くなることがあります。
  • ・不規則な通院、矯正装置の脱離や破損の頻発、矯正装置や保定装置などの使用協力の欠如、動的治療中のエラスティック リング(顎間ゴム)の使用協力の欠如、虫歯や歯肉炎、歯周病の要因である不適切な歯磨きやかかりつけ歯科医での定期検査の欠落による動的治療の中断など、患者様の協力が得られない場合、動的治療期間の延期、歯並びや咬み合わせの後戻りの原因となります。
  • ・固定式の矯正装置を装着している場合、歯磨きがしにくく、虫歯や歯肉炎、歯周病になるリスクが高くなるので、日常的に適切な歯磨きを行う他、かかりつけ歯科医での定期検査が必要となります。
    歯が動くことで、治療前の検査では確認できなかった小さな虫歯が見つかったり、親知らずや根尖病巣(歯根の先端の病変)があると炎症を起こし、歯肉が腫脹したり、痛みが出たりすることがあります。
  • ・歯が動くことで、歯茎がやせてブラックトライアングルなど審美的な弊害が生じることがあります。
  • ・歯が動くことで、歯根の形が丸くなったり、短かくなったり歯根吸収を起こすことがあります。
  • ・外傷などの原因で歯根周囲を取り巻く歯根膜が変性してしまいますと歯を植えている歯槽骨と癒着してしまうアンキロージスを起こしてしまい、歯が動かないことがあります。
  • ・歯を動かすことで歯髄内の血管や神経の損傷により壊死することで歯が黒く変色してしまうことがあります。
  • ・金属アレルギーやラテックスアレルギーのある患者様は、動的治療中や保定中にアレルギー症状が出ることがあります。
  • ・矯正力による機械的外力や精神的なストレスなどにより、動的治療中に顎関節や咀嚼筋が痛い、口が開きにくい、顎関節部から音がするなど顎関節症状が生じたり、ごくまれに顎関節の関節頭が吸収したり、吸収が進行することがあります。
  • ・歯の形態を整えたり、歯幅の左右対称性を図るため、また咬み合わせを緊密にするために、詰め物(修復物)をしたり、許容範囲内で歯のエナメル質を削ることがあります。
  • ・動的治療の経過によっては、非抜歯による治療から抜歯による治療に変更したり、付加装置などを追加・変更するなど当初予定していた治療計画を変更することがあります。
  • ・動的治療中に矯正装置の一部、器具を誤飲することがあります。
  • ・固定式の矯正装置を撤去するにあたり、エナメル質が剝がれたり、表面に微小な亀裂が生じたり、詰め物(修復物)や被せ物(補綴物)の一部が破損することがあります。
  • ・永久歯が先天性欠如している場合、歯数を合わせるため抜歯による治療を行ったり、将来的にインプラントを埋入したり、義歯やブリッジなどの被せ物(補綴物)を装着する前提で隙間を作り、審美的・機能的回復を図ることがあります。
    また動的治療開始前に歯幅の調和がとれてない被せ物(補綴物)を仮歯に置き換えたり、ブリッジ(補綴物)のダミー部を撤去した状態で動的治療を行い、動的治療終了後に被せ物(補綴物)をやり直したり、義歯を入れたり、インプラントを埋入することがあります。
  • ・動的治療が終了し矯正装置の撤去後、可撤式の保定装置については指示通りの使用協力がないと、歯並びや咬み合わせが後戻りすることがあります。
  • ・顎の成長発育、加齢や歯周病などにより、歯並びや咬み合わせが変化することがあります。また加齢により、ほうれい線が生じると考えらえています。
  • ・動的治療終了後に親知らずの影響で、歯並びや咬み合わせが変化することがあります。
  • ・矯正治療を一度開始すると元の歯並びや咬み合わせには戻すことは難しくなります。
  • ・矯正治療により上下の前歯を前方や後方へ傾斜することにより、上下口唇の突出感が生じたり、増幅したりする一方、陥凹感が生じたり、増幅するなど変化することがありますが、矯正歯科医師による側貌のコントロールはできません。
  • ・治療期間は歯並びと咬み合わせに異なりますが、前歯だけ永久歯に生え揃う小学校低学年(1〜4年生頃)の混合歯列で第一期矯正治療(限局矯正)を行う必要がある場合、動的治療期間は約半年~1年半程度ですが、その後、全ての歯が永久歯に生え揃う永久歯列で第二期矯正治療として広範囲矯正治療(本格矯正)が必要になった場合、成人矯正同様、動的治療期間は約1年半〜2年半程度ですが、2年半以上要することもあり、通院期間は総じて10年以上に及ぶことになります。

●矯正歯科治療について

1.公的健康保険適用外の自費(自由)診療になります。
2.矯正治療の通院期間は歯並びを整える動的治療期間とその後、整えた歯並びが後戻りしない様に保定装置(リテーナー)を装着して頂きながら経過観察を行う保定期間の合計となります。
3.矯正治療の治療期間や通院回数は矯正治療の開始時期、不正咬合の程度、非抜歯・抜歯、使用装置などにより変わりますが、おおよその目安は以下の通りです。

  • ▼混合歯列での第一期矯正治療(限局矯正)、永久歯列での部分矯正(MTM)を行った場合
  • ・動的治療期間:約6か月~1年6か月、通院回数(毎月1回):約 6~18回
  • ・保定期間:約1年、通院回数(数か月に1回):約4回(※1)
  • ・合計通院回数:約1年6か月~2年6か月、合計通院回数:約10~22回
  • ▼永久歯列での第二期矯正治療(本格矯正)を唇側(表側)ブラケット矯正装置(ラビアルブラケット矯正装置)にて行った場合(※2)
  • ・歯を抜かない非抜歯治療での動的治療期間:約1年6か月~2年、通院回数(毎月1回):約18~24回
  • ・歯を抜いた抜歯治療での動的治療期間:約2年~2年6か月、通院回数(毎月1回):約 24~30回
  • ・保定期間(※3):3年、通院回数(数か月に1回):約12回
  • ・合計通院回数:約4年6か月~5年6か月、合計通院回数:約30~42回

※1 混合歯列で第一期矯正治療(限局矯正)を行った場合、約1年間の保定期間終了後も永久歯列完成まで経過観察を継続しますので、通院回数は4回以上になります。
※2 舌側(裏側)ブラケット矯正装置(ハーフリンガルブラケット矯正装置、フルリンガルブラケット矯正装置)の場合、唇側(表側)ブラケット矯正装置(ラビアルブラケット矯正装置)よりも動的治療期間が長くなる場合があります。
※3 当院が規定する保定期間と通院回数で記載しております。

●舌側(裏側)ブラケット矯正装置(ハーフリンガルブラケット矯正装置、フルリンガルブラケット矯正装置)による治療に伴う一般的なリスク・副作用

  • ・傾斜や捩れの改善が難しいなど唇側(表側)ブラケット矯正装置(ラビアルブラケット矯正装置)に比べて、高度な技術が要求されるなどの理由で治療費が高額になります。
  • ・唇側(表側)ブラケット矯正装置(ラビアルブラケット矯正装置)に比べて、硬くて太いワイヤーへの交換に時間がかかることから治療期間が長くなることがあります。
  • ・歯はブラケットが接着している方向へ移動しやすいという特性から、歯の唇側(表側)への移動はしにくいという特性があります。
  • ・直接、舌が触れる歯の舌側(裏側)にブラケット矯正装置がついているため、唇側(表側)ブラケット矯正装置(ラビアルブラケット矯正装置)に比べて、発音や咀嚼、嚥下などの舌の働きへの影響は特に大きいと考えますが、一般的に数日から1、2週間で軽減します。
  • ・傾斜や捩れがある上の前歯にエラスティックチェーンを装着する目的で、また上下の前歯の咬み合わせを緊密にしたり、上下の咬み合わせの前後的なズレを修正するためのエラスティック リング(顎間ゴム)が装着できるように、付加装置として透明なアタッチメントを歯の唇側(表側)に接着することがあります。